あいち小児保健医療総合センター Aichi Children's Health and Medical Center

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心理指導科

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業務内容

科の特色イメージ

心理指導科は5名の臨床心理士が、心療科を中心に、各診療科医師との連携を取りながら業務を行っています。業務は大きく、心理査定援助、治療・援助、面接時間以外の相談、関係機関及びセンター内他部門からの相談などに分けられます。


心理査定援助 (1)心療科初診ケースへの対応

心理査定援助の中心は、心療科医師とのチーム医療による初診の患者様への対応です。心療科を初めて受診された患者様と保護者の方に対して、心療科医師と臨床心理士が共同で面接します。最初に合同でお話をお聞きした後、医師は保護者の方から患者様の生育歴やご家族の状況等について詳しくお聞きします。臨床心理士は別室で、患者様から話を聞いたり、心理検査を実施したりします。その後、医師による問診結果と心理士による心理検査結果などから、診断と治療の方針が決まります。

心身症外来

小児期には、心理社会的ストレスが、頭痛、腹痛、嘔吐などの身体症状を生じさせることがよくあります。心身症というのは、身体的な病気の背景に、心理社会的な問題が関与している病態(病気の状態)をいいます。つまり、心身症という病気があるのではなく、様々な疾患の中に心身症としての病態を示すものがあるということです。児童期や思春期に、心身症としての病態を示すことの多い疾患としては、摂食障害、場面緘黙(特定の場面で口をきかない)、神経性頻尿、遺尿(糞)症、強迫性障害、心因性視力障害、抜毛、脱毛・・・など様々です。いずれも身体症状があるわけですから、心身両面からのアプローチが必要な場合、内科、皮膚科、耳鼻科など心療科以外の各科との連携も必要となります。

臨床心理士は、描画テストをはじめとする心理検査や面接によって状態を把握し、身体症状の背後にある心理的ストレス(学校・家庭・本人の問題、発達の問題、その他)を探ります。心療科医師による診断と治療方針が決まると、心理的ストレスを軽減するための環境調整をはかったり、身体症状の軽減をはかるために医師の行う薬物療法と併用して、遊戯療法やカウンセリングなどの心理療法を行うことがあります。

不登校・リエゾン外来

不登校で受診される患者様のなかには、背景に軽度の発達障碍があって、学校に適応できなくなっていたり、いじめなどの後遺症としてのPTSD(心的外傷後ストレス障害)を抱えている場合があります。こうした場合には、いわゆる登校刺激を避け、子どもの自主性の育ちを待つだけの対応では手遅れになることも多いため、社会的刺激を提供したり、心の傷を癒す治療が必要になります。また、リエゾン外来として、本センター内の心療科以外の各科からの紹介で受診される患者様も対象としています。慢性疾患などの、長期間にわたる治療に起因する様々な心理社会的問題にも対応します。 

臨床心理士は、知能検査により認知の歪みに気づいたり、性格検査などを通じて、患者様自身の苦しみやつらさの理解に努め、不登校の背後にある問題を明らかにする手がかりを提供します。リエゾン活動では、各科からの依頼で心理検査を実施したり、心理的な側面について院内のスタッフに助言するといった活動をしています。

子育て支援外来

育ての難しさに悩み、叱責が度を越してしまうことは、少なくありません。虐待ではないかと不安がつのり、お子さんとどう付き合っていけばいいのか距離が取れずにいる保護者の方に対して、専門的な視点からお話を聞かせていただきます。

臨床心理士は、医師とチ-ムを組んで、家族にとってより良い方向に行くような援助を一緒に考えていきます。初回の面談では医師と同席します。お子さんに対しては心理検査や遊戯治療、カウンセリング、保護者の方に対しても必要に応じて、子育て相談やカウンセリングを行っています。

思春期外来 中学生の患者様を対象としています。思春期は心身ともに大きな変化を起こす時期なので、気持ちがとても不安定になります。これは、成長過程で自然に起こりうることでもありますが、そこに発達的な問題や生活史上の傷つき体験などが重なると、さらに問題が複雑になることがあります。思春期外来では、そのような患者様がご自身の心の混乱について考えたり、ご家族にも問題を見つめ直す機会をもっていただくことで、新たな成長に向けての第一歩を踏み出していただけるようお手伝いしていきます。

臨床心理士は、心理検査を用いて認知能力や情緒面での問題をアセスメントすることで、援助の手がかりを探します。必要に応じて、カウンセリングも行っています。

発達外来

何らかの要因によって、生まれつき認知やコミュニケーション、社会性、学習、注意等の能力に偏りや問題を生じ、現実生活に困難をきたす障害を発達障害といいます。これらの問題について、より専門的な治療を必要とすると判断された場合に、当院にて診療を行っています。

臨床心理士は発達検査により、受診された患者様の発達レベルをきめ細かく評価すると共に、検査場面での様子や行動特徴から家庭や学校での関わり方や指導方法の手がかりを発見します。

心理査定援助  (2)一般心理検査及び入院中のお子さんへの心理検査
  • 心理査定援助業務のもう一つの柱は、全ての診療科の患者様を対象とした「一般心理検査」です。これは、当センター各科の主治医によって心理査定が必要と判断された患者様に対して、心理検査を行うものです。
  • そのなかで比較的多いのは、言語の遅れや社会性などに発達上の問題が疑われた幼児期の患者様への発達検査です。心理査定後の医師とのカンファレンスにおいて、患者様の発達状態についての情報だけではなく、保護者の方のお気持ちに配慮した対応方法などについて、必要な情報を提供しています。
  • 心理アセスメント(心理学的評価)を主たる目的として入院された患者様に対して、様々な検査を用いて総合的な心理査定を行い、家庭や施設での問題行動の理解や対応方法の手がかりを提供しています。また、直接お会いして行う検査以外に、「簡易心理検査」として発達質問紙などの集計と分析も行っています。
治療・指導  (個別援助)
  • 個別指導を大きく分けると、心理教育援助と心理療法的援助になります。
  • 心理教育援助の中心は、いわゆる発達障碍児です。患者様の発達の程度や認知の偏りなどについて評価を行い、個別の学習支援を行います。主に、小学生のお子さんを対象にして発達を支援しています。
  • 心理療法的援助は、情緒的な問題を持った患者様に対して行われます。患者様の年齢や病状に応じてカウンセリング、遊戯療法、芸術療法、箱庭療法などの技法を選択し、1~2週間に1度の頻度で面接を行っています。
治療・援助  (ペアレント・トレーニング)
  • 現在、発達障碍児をもった保護者に対して、ペアレント・トレーニングを実施しています。今年度は、幼児1グループ、小学生4グループを実施する予定です。ペアレント・トレーニング(親訓練)とは、元々はAD/HD児を持つ保護者を中心にして開発された、行動療法に基づいた親訓練プログラムです。この親訓練プログラムの核心は、子どもを“ほめる”ことです。
  • 当心理指導科では、主に広汎性発達障碍をもつ幼児や小学生の保護者(主に母親)に、このプログラムを学習して、毎回、簡単な課題を家庭で実施していただき、それを確認しながら、お子さんへの関わり方を検討していきます。実施回数は、幼児は10回、小学生は11回、隔週で実施しています。参加人数は6人の小グループで、固定したメンバーになります。
その他の活動(コンサルテーション活動など)
  • 医師の指示に従って面接時間を設定して行う上記の業務以外に、心理士の個別指導を行っています患者様には、診察の待ち時間や電話などでの相談にも適宜対応しています(面接時間外の相談)。また、心理検査や継続援助を実施している患者様について、各科の医師、病棟スタッフとのコンサルテーションも行っております。同様に、学校・保育園・保健センターなどの担当者の方とも、保護者の方の了解の下で、患者様への対応についてのコンサルテーションを行なうことがあります。
コンサルテーション、リエゾン活動
  • コンサルテーション・リエゾン活動とは、身体疾患に伴う心理的な問題の軽減を目指して、心療科以外の各科と心療科が連携することをいいます。主に、各科から依頼を受けた心理検査や看護スタッフに対するコンサルテーション、および各科の病棟カンファレンスに参加しています。
  • 病気になることにはストレスが伴いますが、その病気や障害が重篤で長期になるほど、心理的ストレスも大きく複雑なものとなりがちです。移植医療を例にとると、手術前後の不安や恐怖だけでなく、移植医療特有の心理社会的問題が伴います。特に子どもの場合、心身共にその後の成長と発達を損なわないような、継続的支援が必要です。様々な身体疾患に特有な心理的問題に対処し、QOL(クオリティ・オブ・ライフ=生活の質)の改善を目指した活動をしていきたいと考えています。

地域への貢献

子育て支援

子育ての問題は、社会的な問題として関心が持たれるようになってきています。臨床心理士は子育て支援や虐待への対応にも取り組んでいます。

  • 1つ目には、子育て支援外来においての活動です。医師や保健師、医療ソ-シャルワ-カ-、看護師らとチ-ムを組んで、家族がよりよい方向にいくように、一緒に子育てを考えていきます。その中で心理療法をすることがあります。
  • 2つ目には、院内だけではなく院外の専門機関とも連携した活動です。地域の児童相談センタ-や保健センタ-、学校や保育園等との協力体制の中で、子どもと家族の成長や支援を考えていきます。特に虐待ネットワ-ク委員会における活動が中心となります。
保育リーダー研修
  • 発達障碍児への対応に関して、病院が診察の中でできることは限られています。多くの発達障碍児は地域の保育園や幼稚園に通い、健常児とのふれあいの中で育っています。しかし、知的発達は良好でも、集団生活になじみにくい子ども達を適切に保育するのは大変な仕事です。その上、保育現場では特別なノウハウもなく、保育士の熱意と情熱によってかろうじて支えられているという現実があります。そこで、当センターでは心理スタッフが中心になり、総合診療部各科のもつ専門的な知識や技術と保健センターの調整機能を統合した保育リーダー研修を行っています。
  • 参加者の保育士にはセンターの提案する方法論を使用して、日々の保育実践を行っていただきます。年に5回開催される研修会(連続研修)は、事例やグループワークを中心とした保育実践のふりかえりで構成されています。メール等を随時利用して、実践事例についてのコンサルテーションも行います。また、1年間の保育実践をまとめ、スタッフのコメントを付けた事例集を発行しています。

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